菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜共生の共創・自分らしく生きる〜

神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士。

2010年第1回定例会

2010年第1回定例会が開会しました。

予算特別委員会も併せて開催されるので多くの議案があります。

ところで、私が昨年一般質問で取り上げた藤野芸術の家の料金改定が条例改正であがってきました。私が一般質問で指摘していたことがそのままの内容として反映されています。

当時の議会でのやりとりを紹介しますが、質問と答弁がかみあっていません。審議会での指摘などもあったので県もようやく重い腰を上げたのでしょう。

結果的に、適正な状態に近づいたので評価できますが、何故藤野芸術の家だけなのかという点については疑問が残ります。

私の質問趣旨である県全ての施設に関して広範な裁量権(もちろん公益性を損なわない範囲内)を指定管理者に与えることを目指して取り組みます。

菅原質問抜粋

藤野芸術の家条例第12条により、宿泊料の上限は中学生で1泊910円、大人でも1泊2,850円となっております。公益性を加味しても、この料金設定は著しく低いのではないかと考えております。本宿泊施設の稼働率は、繁忙期である8月にはほぼ100%である一方、閑散期である1月には30%台にまで落ち込んでおります。料金の上限設定を緩和することで、料金をオンシーズンに高く、そしてオフシーズンに低くするなど、より効果的かつ柔軟な収益構造を構築できるのではないか、そのように考えております。

  また、館内17室ある客室は100名の収容能力があります。4人部屋を1名で利用しても、4名で利用しても、1名当たりの宿泊料金は一律となっております。極端に申し上げれば、施設の稼働率が100%であっても、17室を大人17名で宿泊した場合と大人100名で宿泊した場合では、実に約24万円もの収益の差が1日で出てまいります。1名利用の場合と複数名利用の場合の宿泊料金に高低をつけることは、民間の宿泊施設では当然の対応であり、料金の上限設定の緩和によって宿泊者数の平準化も図ることができるのではないか、そのようにも感ぜられました。

  ほかにも多くの制約がありますが、これらの制約による指定管理者の逸失利益は指定管理料に反映され、すなわち私たち県民の負担となってくるわけであります。

  もちろん、県は、施設の公共性を担保するための必要な制約であると主張されるかもしれません。しかし、私が行った施設や条例の調査からもわかるように、多くの場合、制限の根拠もあいまいであります。公共性を失わない範囲での上限の緩和を行える余地は、まだまだあるのではないかと考えております。つまり、県民負担を軽減できる余地がまだ多分にあるということではないかというふうに考えております。

  よって、これら一部の指定管理施設に見られる経営努力を制限するような部分は緩和をし、県税を節約する努力を行うことが重要なのではないかと、そのように私は考えております。

  そこで、知事に質問です。

  指定管理者を指定する際の管理・運営の条件を、より指定管理者の経営努力が生きるように指定管理者の裁量権の幅を広げるべきであると提案をいたしますが、知事のご所見をお伺いいたします。

知事答弁抜粋

次に、指定管理者の裁量権と管理・運営を行う際の条件についてのお尋ねであります。

  民間事業者のノウハウや創意工夫を積極的に活用するという制度の趣旨を踏まえれば、指定管理者に必要以上の制約を課すことは望ましくありませんので、例えば、休館日等については指定管理者が県の承認を得れば変更できることとするなど、柔軟な対応がとれるよう配慮しております。また、管理・運営を行う際の条件については、休館日や開館時間など施設を管理・運営する上での基本的な条件は条例で、その他、詳細は仕様書で明らかにしているところであります。