県議会、紙多すぎ→ようやくペーパレス化に本腰
本会議前に、タブレットPCの勉強会が会派を対象にありました。
今まで議員に配布されていたノートパソコンから、全ての写真のタイプのタブレットPCに移行します。
端末がWindowsベースのsurfaecであることの是非は別にしてようやくここまでたどり着いたかといったところです。
私が2010年に提案した「神奈川県議会議会改革に関する50の提案」の項目42の中で扱っています。
1.神奈川県議会議員が扱う紙の量
同提案書で、私は2009年度の県及び関連公的団体から議員個人に郵送・FAXされてくる書類を網羅的に集計しました。その結果、210件、2,103ページ分もの書類が送付されていることが明らかになりました。これは事務所に送られて分だけなので、控え室に直接持ってこられるものも含めるとこの数倍になります。
これは資源の浪費だけでなく、職員や議員の事務量を増やすという点でも大きな課題でした。
そこで、当時はノートパソコンが全議員に配布されていたので、データ化による書類の省紙化を提案しました。当然ながら、議場へのIT機器の持ち込みを可能とすることで、議案書などの書類を減らすことも念頭にありました。
2.メールでの配信
残念ながら、ノートパソコンの持ち込みはペンディングのままでしたが、とりあえず職員とのやりとりでメール連絡で足りると判断された書類は、メールの添付書類になりました。この件は比較的早く導入されました。
これだけでも、多くの労力と資源が節減されましたが、根本的な解決には至りませんでした。多くのページ数を有する議案関係書類が紙で配布されていたからです。
3.省紙化の方針定まる
今回のタブレットPCの導入は、議場への持ち込みも念頭に入れたものです。既に独自のクラウド環境の構築もされており、試験的にですが一部の計画書がPDFデータでクラウド化され、全ての議員が閲覧できる状態になっています。
今日はタブレットPCの使い方やこのクラウドの概念の説明の為の勉強会でした。議会局もまだ手探りの状態で、実際の議場への持ち込みやクラウドの運用方法は今後詰めていく形になりますが、省紙化の方向性は定まりました。
あれから6年経ち、神奈川県議会の省紙化が動き出します。最もうまくいった場合の効果は数十万枚の省紙化です。105人の議員に毎年数千枚の書類が配布されているからです。
ちなみに、2011年に韓国の仁川市議会(写真下)を訪れましたが、既に全ての議席にモニターが設置されていました。議会のIT化については韓国は先進的だと感じました。
実は今年度には県議会の議場にプレゼン用のモニターが設置される予定でもあります。ようやく追いついたといったところでしょうか。
良い方向性も運用を誤ると非効率が生まれます。タブレットPCを導入を機に、運用についても様々な提案をしていきたいと思います。
千里の道も一歩から