菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜共生の共創・自分らしく生きる〜

神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士。

障害者福祉~施設から地域への取り組みに挑戦すべきです。

平成28年12月20日の私の所属する会派の討論において、飯田満議員が討論を行いました。

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写真:本会議場の様子

 

津久井やまゆり園の再生の部分は私が原稿を担当しました。

 

大規模かつ津久井ありきの建替えのあり方に、私は9月の議会以来疑義を呈しています。

 

以下、討論の担当部分の内容

↓↓↓

津久井やまゆり園の再生についてです。

10月14日、本会議の討論でも申し上げましたが、一部の直接的利害関係者の意向のみに基づき、現在地において、同程度の規模での建て替えの方向性を決定したことは非常に遺憾です。

60~80億円もの多額の予算が想定されることからも、本件は津久井やまゆり園再生の視点からのみでなく、本県の障害者福祉施策や施設のあり方も含めて、多様な有識者及び県民の意見を聞きながら検討されるべきであると考えます。

12月14日には、県内の障害者福祉にかかわる社会福祉法人らの呼びかけを中心として、「津久井やまゆり園建て替えを話し合う集会」が開催されました。同園の建替えに反対することを訴える内容が主でしたが、「施設から地域へ」という障害者福祉の潮流を理由とするその思いは傾聴に値するものでした。

私たちは入所施設の必要性を全て否定するわけではありませんが、このような多様な県民の声を聞くことをせずに、大きな方向性を決めてしまったプロセスにも大きな問題があったと指摘してきました。

県は建替えに対して「時間軸」を強調しますが、建て替えまで数年間かかることを考慮すると、構想策定前に時間をとって多様な意見を取り入れていくことは、十分可能です。   また、前回の指定管理者の選定において、かながわ共同会のみが応じています。指定管理制度を前提とするならば、多様な主体が公募に応じやすいあり方も検討されるべきです。

今後は、1~2月に障害者団体等から意見聴取をされるとのことですが、当初の方向性に固執することをせず、集会、電話、メール、FAX、SNSなどあらゆる手段を用いて幅広い意見を聞いた上で、構想を作っていくことを求めます。

その際の大切な理念は、障害を持たれた方々が真に共生できるための社会をつくるために、何をすべきなのかという挑戦的な姿勢です。神奈川県から、当事者の人生の選択肢を増やし、施設に過度に依らない新しい「共生モデル」をつくっていくという気概を持って臨んでください。

 

千里の道も一歩から

 

菅原直敏