菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

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神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士。

介護・福祉の施設・活動を巡る旅33件目〜「社協」って何だ?〜大和市社会福祉協議会

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介護・福祉の施設・活動を巡る旅33件目〜「社協」って何だ?〜大和市社会福祉協議会

7月21日(木)、社会福祉士養成の実習も兼ね大和市社会福祉協議会を訪れ、事務局次長よりお話をお伺いしました。

 

1.「社協」って何だ?

知っている人であれば、「社協」と略して呼びますが、社会福祉協議会とは一体何なのかということを改めて説明しようとするとなかなか難しいことに気付かされます。

社協とは、地域福祉の推進を目的とする団体(社会福祉法第109条)であり、その起源は1908年の中央慈善協会の設立まで遡ります。

役所から幹部を受け入れている社協も多く、公の事業を担うことも多いこともあり、さらには社会福祉法に位置付けられている組織であることから、社協を公の団体と思っている人も少なくありません。

いずれにせよ、日本の福祉の中核を担ってきたことは間違いない組織です。

 

2.大和市社会福祉協議会

 

大和市社会福祉協議会の沿革は、戦後まで遡りますが、実質的な活動が盛んになってきたのは昭和52年に社会福祉法人の認可が下りたところからのようです。昭和54年には市内最初の地区社協を設立し、平成元年には最後の地区社協が上草柳地区に設立され、現在の11地区社協の体制になりました。

自治体によっては、未だに地区社協を全域に編成できていないところもあるようで、大和市は地区社協が活発であるところに特徴があるようです。

 

3.会費収入の減少と住民の不理解

 

市内の福祉の関係者にお伺いすると、かつての大和市の福祉は、社協がかかわっていたものも含めて、全国から注目される取り組みも多かったとのことでした。業界紙にもよく取り上げられていたとのことです。

 

一方で、大和市社協の課題の一つは会費の減少です。大和市社協では、昭和52年の法人化を契機に全戸会員制をとっています。市内の大半の地域においては自治会がその徴収を行っています。

 

ただ、会費の支払いを拒否する者もいますし、自治会の中には徴収が負担であるために、自治会費に上乗せして徴収する自治会もあるようです。確かに、社協の事業もよくわからないまま、当然のごとく徴収されることに納得のいかない住民がいることも理解できます。また、自治会費に上乗せしてしまうと、徴収事務は減りますが、会費を払うという行為を通じて社協に接するという本来的な意義も失われてしまいます。

 

公性を帯びていますが、民間団体であることを考慮すると、会費も含めて自らの自主財源で運営していくことが理想ですが、なかなか難しいようです。これは社協に関わる全国的な課題とも言えるかもしれません。

 

このような中、社協では書き損じのハガキを集めるなど、様々な形で財源を集める努力もしていました。また、「もったいないからありがとう」を合言葉に、経済的困窮者へのフードバンク的な取り組みも始めています。

 

地域福祉は、住民の理解と参加によって成り立つだけに、今後の社協との関わりも含めて、改めて「社協とはどうあるべきか?」ということを考える時期なのかもしれません。

 

個人的には地域にもっとアウトリーチしていく、ソーシャルワークまたはコミュニティワークの機能を拡充していけると良いのではないかと思いました。

 

地域福祉に関わる者として、改めて大和市の社協について学ぶ機会を頂けたことに、大きな意義がありましたし、対応して頂いた事務局次長には感謝です。

 

千里の道も一歩から

 

大 和市内訪問施設・活動:13件

神奈川県内訪問施設・活動:11件

神奈川県外訪問施設・活動:9件

大和市社会福祉協議会のHP

http://www.yamato-shakyo.or.jp/index