【県外調査】バイオマスタウンについて
県議会の有志の議員で3日間の視察を行いました。今回は2日目です。岩手県遠野市を視察しました。
視察の情報のさらなる詳細については、ホームページにてpdfファイルで公開をしています。こちらをご覧ください。
【概要】
森林総合センターにて、環境課長及び農林振興課林業振興担当課長より「バイオマスタウン構想の概要」と「取り組みと施設概要」について説明を受けました。前日に視察した岩手県における実際的な取り組みとして現地視察を行いました。
【神奈川県の現状】
神奈川県下の自治体では、各々地球温暖化対策に対する取り組みを行っています。大和市や三浦市においてもバイオマス関連の取り組みが行われていますが、県がこれらにどのように関わっていけるのかを検討する必要があります。
【視察先現状】
遠野市は、平成18年に遠野市バイオマスタウン構想を策定しました。バイオマスタウンとは、地域において、広く地域の関係者の連携の下、バイオマスの発生から利用までが効率的なプロセスで結ばれた総合的利活用システムが構築され、安定的かつ適正なバイオマス利活用が行われているか、あるいは今度行われることが見込まれる地域をいいます。
遠野市では、岩手県や経済産業省の補助金などを受けながら、様々なバイオマスにおける取り組みを行っています。今回はその中でも、製材のカスケード利用の観点から、木工団地において、木材が集合材に加工されていく様子を見学しました。
単独では製材として使用しにくい木材を、ボンドなどでくっつけ、階層型に張り合わせ、最終的にはきれいな集成材になっています。また、加工の過程で発生した廃材やおがくず(最後の写真)などは、ペレットやチップへの加工を行うことで、カスケード利用されています。
木工団地で作られた集合材による戸建住宅が東京でも限定販売され、非常に好評だそうです。地元の産業の振興にも重要な位置を占めています。
【課題克服の可能性】
神奈川県においては三浦市で、水産業から出る水産加工残渣のほか、汚泥、生し尿等及び農作物残渣をメタン発酵施設で発酵させ、エネルギー利用を行うとともに、農産物残さを利用した堆肥化などを推進するバイオマス構想が行われています。今後は県西部を中心に林業などを念頭においたバイオマス構想も県全体の循環体系の中では重要になってくると考えます。
【参考文献】
・ バイオマス情報ヘッドクオーター( http://www.biomass-hq.jp/index.html )